姿勢というものを考えるには、まず「良い姿勢とはなにか?」というところから考えなくてはなりません。
良い姿勢の要素として挙げられるものとしては、
1)筋肉や関節に負担がかかっていないこと
2)疲れにくいこと
3)心が落ち着いていること
4)見た目が美しいこと
5)動作を行う際に効率が良いこと
になります。
かつては軍隊式の、直立不動で腰を反って胸を張ったような姿勢が『正しい姿勢』とされていましたが,これは威厳を出し,本人の精神的緊張をもたらすためにとられたものです。
本来の良い姿勢とは、むしろ自然に直立したより安楽な姿勢が基本となります。
そのような姿勢がとれていると、直立不動などではなく、自然とわずかに揺らいでいるような状態が生まれてきます。
全身にガチガチに力の入った姿勢では、咄嗟の瞬発的な動きが遅くなるだけでなくパワーも発揮しにくくなり、無駄に疲れやすくなります。
それに対し、自然と力の抜けた姿勢であれば、咄嗟の瞬時の動きにも対応しやすくなり、疲れにくくなります。そうすると心も落ち着き、余裕が生まれ、見た目にも美しく、人を魅きつけることができるようになるのです。
「自然と力の抜けた姿勢」というと全く筋肉を使わないような、項垂れたような姿勢をイメージされるかもしれませんが、そのような姿勢ではありません。足先から頭のてっぺんまで、重力に対して骨がうまく配列された状態、すなわち「骨で立つ」といったような状態こそが良い姿勢であり、そのような姿勢を作り出すには様々なポイントがあります。
その主なものとしては、
・土踏まずあたりからわずかに後方の重心位置
・もも裏の意識
・丹田の意識
・頭のてっぺんから紐で吊られているような意識
などが挙げられます。
「自然と力の抜けた良い姿勢」を手に入れ、その感覚を身につけることができると、病みつきになるほど心地よいものになります。あらゆる身体動作の基礎となる「姿勢」。より良いものを手に入れ、新たな自分を発見してみませんか?
カラダ Design Lab.