快適な眠りをサポートする枕、色々なものがありますよね。
低価格のものから超高価格のものまで。
テンピュール、低反発、そばがら等といった、素材の違いから形状の違い、オーダーメイド枕でもその枕の高さや形状の設定の仕方にも様々、、、、何を選べばいいのかわかりません。
有名人が広告塔になっていたり、スポーツ選手が愛用していると書かれていたり、
と小さく書き、逃げ道を作っておいての、本当かと疑いたくなるような「改善しました」の感想達。
効果が出ない人がいないかのような、枕の機能を様々に謳った商品説明…
本当に様々な宣伝文句が並んでいます。
なぜこんなにもたくさんの枕があるのでしょうか？
そんなに高性能の枕でないと熟睡できないの？
こんなに高性能なのになぜ熟睡できないの？
そもそもこんなにも高性能な枕、昔からありましたか？
昔の人は熟睡できていない人が多かったのでしょうか？
さぁそろそろ考え方を改めてみてもいい頃かもしれませんよ。
モノに溢れた現代、どうしても原因を「モノ」に向けてしまいがちです。
では「ジブン」の中に潜む原因について考えてみたことはありますか？
自分の身体に目を向けてみよう！
前置きが長くなってしまいましたが、 ここではその「枕が合わない自分」に目を向けて考えてみたいと思います。
「枕が合わない」と嘆いている方への私たちからの提言です。
CONTENTS
「枕」が「身体」に合わない？
「枕が身体に合わない」
「枕が身体に合わなくなってきた」
これは枕というモノを原因として考えて出てくる言葉ですよね。
「枕がへたってきた」
それもあります。
なら新しいのを買えばいいですよね。
でも枕がへたってもいないのに「枕が身体に合わない」？
「枕が低すぎる・高すぎる ／ 柔らかすぎる・硬すぎる」
それもあります。
でもそんなことを感じるまでは、寝苦しさを感じず寝られていた枕がありませんでしたか？
その枕とそんなにも差がありますか？
幼い頃から枕に悩んでいましたか？
『身体』が『枕』に合わない！
往々にして寝にくさを枕のせいにしてしまいがちですが、
多くの場合、「『身体』が『枕』に合わなくなってきた」と考えるのが自然です。
ではなぜ、身体が枕に合わなくなってくるのでしょうか？
なぜこんなにも枕で悩む方が多いのか？
今、パソコン作業をするデスクワーカーが非常に多いですよね。
ペンを持たなくなった代わりに、画面を見ながらキーボードを叩く機会が非常に増えています。
さらに仕事以外でもスマホやタブレット、ノートパソコンの使用によるうつむき姿勢が寝にくさに与える影響が非常に大きいのです。
うつむき姿勢が背中の丸みを作る
うつむき姿勢を取っていると下の写真のような姿勢となります。
目線の先にはスマホなどがあることをイメージしてみてください。
そこらじゅうでこのような姿勢の方をたくさん見かけますよね。
ちょうどこの青い矢印のある部分には肋骨につながる胸椎が並んでおり、
猫背のように背中が丸くなるということは、この胸椎が丸くなるということになります。
そして
胸椎が丸くなり、しかも目線を下に向けていると、「ストレートネック」になりやすくなります。
（※ストレートネックとは、本来弯曲のある頸椎がこの写真の赤線のようにまっすぐになってしまう状態をいいます。）
この姿勢を長く続けてしまい、胸椎と頸椎の動きが悪くなってくると、いつの間にか頭蓋骨だけを持ち上げて前を見るような姿勢になってしまいます。
程度の差はあれ、うつむき姿勢からこのような胸椎の丸みとストレートネックを持ち合わせてしまい首こり・肩こりを引き起こしている方が非常に多いのです。
【関連する記事】
→ 猫背はなぜ起こるのか？
→ 猫背が引き起こす肩コリ・首コリ
→ なぜ肩コリと・首コリが頭痛を引き起こすのか？
→ 猫背とうつむき姿勢が引き起こす多彩な症状
この胸椎の丸みやストレートネックから抜け出すことのできない方が、仰向けに寝た状態を想像してみてください。
枕が高くないと寝られませんよね。
枕が低いと顎が突き上がることで、気道が狭くなり非常に呼吸がしにくくなり、
いびき、睡眠時無呼吸症候群にも繋がります。
さらに背中・首とベッド・枕との間にスペースができるので、
肩こり・背こりを助長
こんな身体の状況では枕が合わない以上に、寝ても疲れが取れるはずがありませんね…
そして胸椎が丸くなることの弊害はこれだけではありません。
呼吸が浅くなる
先ほどは気道の問題でしたが、ここでは肺そのものに対する話です。
胸椎が丸くなるということは、胸椎につながる肋骨も丸まる方向へ力が加わると言うことです。
胸椎と一緒に肋骨が丸くなると…
そうです！背中の丸みにより肋骨が上方から押しつぶされて、肋骨が開かなくなるのです。
肋骨が開かなければ、その中にある肺も広がりません。
この場合、特に肺の上部へは空気の出入りが悪くなってしまいます。
このようにして呼吸が浅くなってしまうと、交感神経が優位となり、副交感神経優位な眠りモードにも入っていきにくくなってしまうのです。
座り方を知らない人が多い
このようなうつむき姿勢は、胸椎だけの問題ではなく、その土台となる骨盤から上すべてのアライメントが大きく影響しています。
土台となる『骨盤』で崩れていたら、その上も崩れるのは必然です。
そもそも学校に通い始めた頃あたりから、常に椅子に座る生活スタイルとなるのに、改めて椅子への座り方を聞いたこと、習ったことがありますか？
ほとんどの方はありませんよね？
ではこれをきっかけに座り方にも目を向けてみましょう！
【長くなるので別記事にしました。】
→ 座り方を学ぼう！
首の柔らかさを保とう！
すでに胸椎が丸く、首が硬くて動きが乏しい方は、姿勢うんぬんの前に身体の柔軟性を引き出しておくことが必須です。
首とは言いつつも、ここまでお話ししてきた通り大切なのは胸椎の柔らかさです。
ここでは胸椎を柔らかくするセルフエクササイズを３つご紹介しましょう。
＜胸椎ゆらゆら＞
丸めたタオルをこのような位置に当てて、仰向けに寝ます。
あとはタオルを背骨に押し当てながらゆらゆらと揺れるだけです。
＜首まわし＞
首を大きく回すだけなのですが、首が胸骨（鎖骨と鎖骨の間）くらいからあるようなイメージで首を左右に回していきます。
＜肩まわし＞
胸の真ん中あたりから腕があるようなイメージを持ちながら、肘で大きな円を描きます。
うまく行えるようになると、肩甲骨だけでなく胸椎の動きも一緒に引き出されるようになります。
これらのエクササイズだけで変化が感じられない場合は、是非カラダ Design Lab.へお越し下さい。
原因をしっかりと探り、いつでも心地よく眠れるカラダを一緒に築き上げていきましょう！
【猫背を治すための、カラダ Design Lab.での取り組みのご紹介】
さらに、カラダ Design Lab.では、猫背を治すだけにとどまらず、
「うまく眠れないカラダ」に対して、『身体が枕に合う』ような柔軟なカラダをつくり、
自律神経の不調を整え、眠れる生活習慣を身につける方法をお伝えします。
枕の悩みだけでなく、「眠り」についてもお悩みの方は是非ご相談ください。
↓
（クリックするとお問い合わせ、ご予約のページへ移動します。）
最後に…
枕に執着すればするほどに、「枕」が気になります。
私自身もこのブログ記事を書き始めてから、今まで何も意識しなかった枕がやたらと気になるようになってしまいました…笑
そんなもんです。
枕への執着を一度捨ててみましょう。
枕の好みについては、十人十色かと思いますので身体さえ出来上がればお好きなモノを選べばいいのではないかと思います。
枕は悪くなれば買い替えないといけないですが、
楽に寝られるカラダを手に入れ、
日常生活でのコツと、
エクササイズの方法を身につけることができれば、
『一生もの』です。
極端に性能の悪い枕でなければ、どんな枕でも。
むしろ枕なしでも寝られますよ♪
★☆ それではおやすみなさい♪ ☆★
カラダと姿勢・動きをデザインする。
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也
＠滋賀県大津市石山・瀬田
