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カラダニイイブログ

足関節脱臼骨折に対する理学療法  @栗東

先日5/26は「足関節脱臼骨折に対する理学療法における臨床思考〜術後早期ROMの獲得からスポーツ復帰まで〜」というタイトルで講師として初めて、日々の臨床で自分が考えていることをお話しさせていただきました。(足関節とは足首の関節のことです。)

講座風景

1時間という時間制限の中で話をするのもなかなか難しいですね。話してみたいことがありすぎて、基礎的な部分に重点を置いて話すと、応用的なスポーツ復帰の部分については表面をさらう程度の話にしかならなかったのが少し心残りです。

僕の好きなSSC(stretch-shortening cycle)についても、もっと深く話せるとよりスポーツらしさが出せたような気がするのですが、また機会があればどこかで話してみたいところです♪

今日はご参加いただきありがとうございました。




さて、今日の話は足関節の機能解剖学的なところを踏まえた上での足関節の可動域改善(動きやすさの獲得)へ向けたアプローチの考え方から、正常歩行の獲得へ向けたアプローチの考え方、スポーツ動作の獲得(主にSSC:stretch-shortening cycle)へ向けたアプローチの考え方についてそれぞれ考えてみるということがテーマでした。

ここでは、足関節だけではなく、手術を受けたあらゆる関節(特に脚)において共通する考え方ついて述べてみます。


なぜ関節の可動域制限(動きにくさ)が起こるのか?


まず、なぜ関節の可動域制限(動きにくさ)が起こるのか、筋肉の走行やその位置関係による影響、受傷部位や手術で侵襲を受けた部位の「癒着」に起因する影響について十分に理解できていないとなかなか効果的なアプローチは行えません。

関節の動きを構成するものに問題点を残したままの状態ではその問題点が様々な動作中にも出現する上、不合理な関節の動きは怪我の再発にもつながりかねないので、スポーツ復帰については特に正常な関節の動きをしっかりと獲得しておく必要があるのです。

そのため術後早期から可能な限り関節運動に悪影響を与えないように、十分に原因除去しておかなくてはならないものの最たるものが「癒着」なのです。


【参考にしたい記事】
キズの癒着①:手術後や組織損傷後の癒着とは?なぜこわい?
キズの癒着②:実際のキズを見ながら癒着を考える。


癒着が起こるのどのような障害が生じるのか

関節の機能が獲得されれば、次は筋機能を高め、目的とする動作を作り上げる!



そして、関節の機能がうまく獲得されてこれば、それを実際の動きの中でしっかりと使えるようなものへと作り上げていくために、様々な要素の筋機能を高めていく必要があります。

特に骨折後や手術後の方などでは、損傷された関節周囲に存在する筋肉がうまく機能しない状態が続きます。


損傷を受けた筋肉自体は時間とともに治癒していくのですが、時間が経てば筋力も同時に自然と戻っていくのかというとそうではなく、むしろ動作時に全く使えていない筋肉に関しては「使わずに動作できるようになっている」つまり「いつまでたっても使えない状態の筋肉のまま」であることが多くあるのです。

この状態のまま放置しておくと目的とする動作がうまく遂行できないだけではなく、二次的に他の関節に負担をかけやすくなり、痛みを引き起こす原因として表(おもて)に現れてくるのです。


上記のような原因を取り除き、関節をしっかりと動くようにした上で、十分に筋力を発揮できるように促すことで初めて使える関節になっていきます。そこでようやく、動作(特に歩行)を改善させていくアプローチへと進むことができるのです。


まず動作中にその関節はどのように動き、その動きの中で筋肉はどのような活動をしているのかを見極めた上で動作を変えていくことから始めます。

そしてその関節の動きが目的とする動作の中でしっかりと機能するようになってこれば次は、その近隣の関節との動きをつなげていき、重心との位置関係、足裏での荷重位置を整え、動作時の身体意識を高めることでより良い歩き方へと変えていくことができます。


スポーツ復帰を目指そうとするならば…


そして最後に、スポーツへ復帰するとなれば、正常な歩行が獲得できていることを前提に、より高いレベルの筋機能の獲得、動作方法の獲得へ向けたアプローチに取り組んでいく必要があります

その際に非常に重要となるのがSSC(Stretch-Shortening Cycle)と呼ばれる筋の機能になります。

【関連する記事】
ストレッチショートニングサイクル(SSC)とは?


足関節脱臼骨折においては特にアキレス腱のSSCがうまく獲得できていない症例が多く見受けられます。

スポーツ復帰を目指す方には、ここまでの機能の獲得が必要最低限のレベルです。

これらが不十分な状態での復帰は、さらなる怪我につながりやすく、トレーニングを重ねてもなかなか結果に現れてきにくいので注意が必要です。( SSCについてもまた改めてお話しできればと思います。)

時間の経過とともに自然と回復するのは「傷」と「骨」だけです。

関節や筋の『機能』は適切なアプローチなしには回復しません


そのことを患者さんもセラピストも肝に銘じてリハビリに取り組む必要があるのです。

滋賀県大津市石山のリハビリ整体院
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也



癒着や手術後の動きにくさ、スポーツへの協議復帰などでお悩みの方は是非ご相談ください。

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