前回の続きです。
今回で最終回になります。
前々回の記事
→山道を走り抜くためのカラダの「ケア」とカラダの「使い方」①:カラダの「ケア」編
前回の記事
→山道を走り抜くための カラダの「ケア」とカラダの「使い方」②:「膝・足首の使い方」編
今回は
・トレイルランで痛めやすい部位となぜ痛めやすくなるのか?
・痛めにくくするためのカラダの使い方
を「足首の続き」と「腰」についてまとめてみます。
CONTENTS
捻挫を予防するためにも、
いかに全身を脱力させられているかが一つの鍵
次は足首周りの問題の中でも捻挫について考えてみましょう。
捻挫を引き起こす時には、足首をひねってしまうのですが、足をひねるだけでは強い捻挫にはなりません。足をひねった状態で、そのまま足首に全体重をかけてしまうようなカラダの使い方に大きな原因があると考えています。
そのような動きをしていると、小さな足のひねりであったとしても、そのひねった一点に集中して強い力がかかってしまうことで靭帯が伸びたり、切れたり、もしくは骨折したりするような状況となってしまうのです。
(足をひねった先が崖であるなど、その他避けきれない、やむを得ないような状況を除きます。)
では、どのようにして対応すれば良いのか?
足をひねってしまったときに、その崩れた身体の動きを足だけで受け止めてしまうのではなく、膝を抜き、全身で受け流すように対応できる能力が必要になります。
一歩踏み出すごとに路面の状態が変わるような、多様な状況の変化に対応できるようになるためには、常に全身の筋肉が緩み、脱力させられているような状態である必要があります。
全身が凝り固まっているような状態ではうまく対応できないのです。
さらに、脱力したカラダの中に「軸」が作り上げられていると、インナーマッスルが働きやすくなるだけでなく、アウターマッスルの力がうまく抜けるようになるため機敏な対応が可能となります。
この「全身の脱力」と「軸の形成」が、足首のひねりを全身で受け流すための大きなポイントです。
参考に…軸を作るということ。(リンク)
下り坂は腰にも負担をかけやすい
「腰」については丹田の意識化に伴い腹横筋を効かせることの重要性を、
・腰を守る
・脚の力を上手く上半身に伝えることで、上手くスピードに乗せる
という点
についても講義の中でお伝えしました。
腹横筋の活動は、カラダの軸を作る上でも不可欠であり、腰痛を改善させるポイントとなる大切な筋肉です。
下り坂では特に膝への負担が強まりますが、同時に上半身の姿勢や腹横筋の状態によっては腰への負担も高めやすいので注意が必要です。
坂道を下るときに、腰が「く」の字に曲がった状態でお腹の力も抜けていると、上半身が斜面を落ちようとする力が腰に大きく加わりやすくなります。
その上、身体を後方へ(斜面側へ)傾けた状態で、膝でのブレーキを強く利かせた下り方をしていると、足からは身体を後方へ突き上げる力が働き、前述の上半身が落ちようとする力と拮抗し、その支点がちょうど腰にきてしまいます。
この状態で腹横筋をうまく使えていないとさらに腰への負担は強まることが懸念されます。
普段からおヘソを前へ突き出しやすい姿勢の方は、お腹にうまく力が込められるように意識しましょう。
そうするとトレイルランのときだけではなく、普段の姿勢も良くなってきます。
下り坂でのポイント
最後に、下り坂でのポイントを挙げておきます。
・丹田(おへその下あたり、腹横筋)に意識を持つこと
・身体を後方へ傾けすぎないこと
・膝で踏ん張ってむやみにブレーキをかけすぎないこと
・ブレーキをかける場合には、歩幅を小さくし小刻みに足を動かすこと(一歩で強く踏ん張らない)
これらが膝や腰に負担をかけにくくするための重要なポイントとなるかと思います。
以上が、お話させていただいた内容の大まかなまとめになります。
3回に渡り、長い文章をお読みいただきありがとうございました。
トレイルランだけに関わらず、その他走るスポーツをされている方にも共通する身体の使い方はたくさんあります。
怪我や痛みにお悩みの方、より良い身体の使い方を学んでみたい方は是非カラダ Design Lab.へご相談ください。
あなたのカラダに合った方法で、痛みのないより良い身体の使い方を作り上げていきます。
是非、こちらも参考にしてみてください。
→【怪我をチャンスに変える! (カラダ Design Lab. for sports)】
カラダと姿勢・動きをデザインする。
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也
@滋賀県大津市石山・瀬田
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