前回までの記事で、猫背の姿勢によって肩凝りと首凝りを引き起こし、そこから頭痛まで出現する可能性があることをお伝えしてきましたが、それ以上に多彩な症状が出現することがあります。
【前回までの記事】
→「猫背」を治すには…①:猫背はなぜ起こるのか?
→「猫背」を治すには…②:猫背が引き起こす肩コリ・首コリ
→「猫背」を治すには…③:なぜ肩コリと・首コリが頭痛を引き起こすのか?
CONTENTS
「頸性神経筋症候群」 聞いたことありますか?
一般的にはあまり馴染みがないかもしれませんが、東京脳神経センターの脳神経外科医である松井孝嘉医師が名付けたものです。
どのようなものかというと
「頸の筋肉の異常によって神経に悪影響が出るために起こる一連の症状」
となります。
頚椎のカーブが失われて、真っ直ぐになった状態を「ストレートネック」と言いますが、その言葉の前身である「ストレートサイン」というものを提唱されたのも松井医師だそうです。
頸性神経筋症候群ではどのような症状が出現するのか?
著書に紹介されている首疲労・問診票の30のチェック項目を参考に以下に参照します。
(時間があれば一度チェックしてみてください)
といった症状が出現し、5項目以上で軽症、11項目以上で中症、18項目以上で重症の診断となるようです。
首疲労治療で完治可能になった16の病気として、
緊張性頭痛・めまい・自律神経失調症・うつ状態(頸性うつ)・パニック障害・ムチウチ・ 更年期障害・慢性疲労症候群・ドライアイ・多汗症・機能性胃腸症・過敏性腸症候群・ 機能性食道嚥下障害・血圧不安定症・VDT症候群・ドライマウス
を挙げ、その中でもこの首こりによって引き起こされる代表的な症状が緊張性頭痛・めまい・自律神経失調症だそうです。
緊張性頭痛に関しては、首こりによって頭皮の感覚を司る神経が圧迫されることによる直接的な影響として出現することは以前の記事(リンク)で示した通りですが、その他の上記のような様々な症状が引き起こされるのは、「首の筋肉の異常→自律神経を圧迫→自律神経が失調状態に陥る」というメカニズムが働くことが理由と言われています。
東京脳神経センターでは、主におよそ3ヶ月程度の入院治療で、物理療法を中心に鍼灸やビタミン注射を利用した治療法を30年以上をかけて確立され、上記のような実績をあげているそうです。
首こりに対する治療だけで、ストレスに対する治療は行われていません。もちろん薬物療法もです。
この業績はすごいですよね。その実績が首へのアプローチを行う我々にとっても非常に参考になります。
カラダ Design Lab.ではどのように対応するのか?
ただ個人的には、首に対する治療であれば物理療法だけでなく、
・頸部の筋に対する直接的なリラクゼーション(単なるマッサージではなく)の上に、
・自分自身の力での運動も伴わせる、
・かつ頚椎・胸椎の可動性を改善させて、
・姿勢をうまく調整した上で、姿勢だけでなくカラダ全体の使い方を改善させていく
ことでより短期間で治療が可能なのではないかと考えています。
頸部の筋のコリとそれが引き起こす様々な症状については色々と記述はあるのですが、姿勢や頚椎・胸椎についてはほとんど記述はありませんでした。
首コリの最大の原因である「長時間のうつむき姿勢をやめる」のが最も大切だとはおっしゃっている程度です。
首こりは、施術と姿勢調整で大きく改善させられる可能性があります。
もちろん、上記のような入院治療まで必要な方となると頻回の治療が施術・エクササイズが必要となってくるかとは思いますが。
上記のような症状で首に問題がありそうだなと感じる方は、是非カラダ Design Lab.へお越しください。
丁寧に施術・指導させていただきます。
次回は、
→ 猫背を治すには…⑤(番外編):薄毛と肩凝りとの接点
についてまとめていきます。
お楽しみに♪
(参考図書)
松井孝嘉著:首こりは万病のもと-うつ・頭痛・慢性疲労・胃腸不良の原因は首疲労だった-
:慢性疲労は首で治せる!
滋賀県大津市石山のリハビリ整体院
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也