外反母趾での話の流れの続きなので、外反母趾を例に挙げて話を進めていきます。
前回の記事はこちら
→【外反母趾を治すために必要な14の質問】
外反母趾以外にも共通する考え方なので、
「病院では細かく全身を見ることができない」という限界を知り、
今回の外反母趾にも代表されるような「慢性痛を医療機関のみで治す」という思考から解放されたい方は是非読み進めてみてください。
(もちろんどうしようもなく、処置・手術等が必要な場合は病院に頼ってくださいね)
診療ガイドラインに沿った治療
医師の治療方法の決定には、ガイドラインが大きな役割を果たしています。
医師それぞれが様々な基準を持ってしまうと、
医師によって治療法があまりにも乖離してしまい、EBM(エビデンス[証拠]に基づいた医療)が提供できないからです。
ガイドラインには医師にとっての基準となる治療法がまとめられています。
このおかげでどこの病院に行っても、ある一定レベル以上の治療を受けられるのです。
<2014年外反母趾診療ガイドラインに関するリンク>
・外反母趾診療指針改訂版を公開(2016年4月13日) m3.com
→https://www.m3.com/open/clinical/news/article/415913/
・外反母趾診療ガイドライン 2014 改訂第2版
→http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/hallux_valgus/hallux_valgus.pdf
しかし、これら診療のガイドラインには必ず客観的な指標が用いられています。
前回記事の「レントゲンで角度を測る」というのもその一つです。
基本的には数値化できるもの(統計的に病的と判断できるもの)を用いて、その治療方針を立てていくのです。
しかし人のカラダのあらゆるものを数値化できるわけはなく、その数値が表すものも微妙な全身状態の違いによって受け止め方が変わるはずのものなのです。
全身状態を捉えることではじめて、その数値に様々な意味を見いだすことができるのです。
病院で実施困難な理由(時間的制約、人的制約、能力的制約)
しかし、病院でそれだけの時間をかけて全身状態をチェックしていく時間的な余裕はなかなかありません。
病院に行けば、待合室にはたくさんの患者さんが座り、予約している方でも何時間も待たされていたりすることもザラです。
それだけ診療に時間が割けません。
忙しい病院であればあるほどに、診療時間は必要最低限です。
様々な疾患の方が多く訪れる中で、じっくりと一人一人に向き合う時間はなかなか確保できないのです。
そこでリハビリに回る場合もありますが、今や病院でのリハビリも多くの患者さんにあふれ
あまり長い時間は確保できない場合が多々あります。
診療報酬が削減される一方である中、病院経営としても一人一人の患者さんに必要以上の時間を割くことは好まれません。人員を増やすにも限界があります。
今では大きな総合病院などでは紹介受診以外(つまり初診)を断る病院も増えてきていますね。
さらには、リハビリで出会うセラピストの能力によってもカラダの捉え方は変わります。
・「外反母趾」という診断名だけでリハビリ内容を決めるセラピスト
・「足部」(足首から先)まで見るセラピスト
・「下肢全体(脚)」まで見るセラピスト
・「立位姿勢」まで見るセラピスト
・「痛みの出る動き(歩行など)」まで見るセラピスト
もっと広く、深くまで見るセラピストもいるかもしれませんね。
これはあくまでも単純な例ですが、そのときの状況(時間がない等)などによって差は大きく開く結果となるのです。
私たちが医療機関を飛び出し、独立したのも、このような背景があったことも事実です。
カラダ Design Lab.では
・局所ではなく全体の一部として症状を捉えるため
・動きの中での痛みを、その動きまで捉えて身体を変えていくため
に、
一人一人の方に十分に時間をかけ、カラダを詳細にチェックし、全身状態とのつながりをしっかりとお伝えし、取り組みの内容を決めています。
保険診療では捉えきれない部分を捉えるために、カラダ Design Lab.は生まれました。
カラダ Design Lab.での取り組みには時間がかかります。
継続してお通いいただくには、一見、病院以上にお金がかかります。
しかし、
一度良いカラダを手に入れ、それを維持する方法を知り、普段の生活から自分自身のカラダへの意識を高めておくことで、
カラダ Design Lab.で手に入れたカラダや知識、感覚などは自分自身のカラダを活かす一生の財産となります。
財産としての「自分自身の身体」とその「身体機能」。
痛みなく快適に、美しくしなやかに動ける身体は、あなたをいつまでも活かし続けます。
財産としての身体を手に入れたい方は是非、ご相談くださいね。
滋賀県大津市石山のリハビリ整体院
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也