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介護職の方に対する「腰痛予防対策講座」ー第2回ー @大津市大石

第2回腰痛予防対策講座

以前にご紹介した腰痛予防対策講座に引き続き、先月、先々月に渡り第2回目を実施させていただきました。

以前の記事はこちら


・介護職の方に対する「腰痛予防対策講座」
 :①腰痛を引き起こしてしまう環境的・身体的背景について
 :②「楽に介助できる土台となる身体づくり」について

今回は前回実施したエクササイズの復習に加えて、

腰痛予防対策講座-

「腰痛予防のための 5min. Exercise」に込められた意図を再確認し、

腰痛予防のための5min. Exercise

実際にどのような身体で、どのような意識を持って、どのような動きができれば介助が今までよりも楽に行えるのか

実際の介助動作の一場面を想定して実践し、

・自分自身の身体への意識の持ち方で発揮できる力が変わること
そして、
・力を加えられる側の感覚も変化すること

を体感していただきました。

身体の使い方

このどれも、一度、話を聞いて身体を動かしたくらいでは、その場で変化があったとしても長続きさせることは困難なため、継続が非常に重要です。

学びを深め、身体の感覚を高め、継続した取り組みを実践していく。

そして、無意識で実践できるレベルまで落とし込んでいく。

さぁ、身体の柔軟性を高めながら、どんどん動きの質を変えていきましょう!

腰を守るために必要な身体の動き

最重要ポイントはやはり

股関節の動きを引き出し、
自力でコントロールすること、

そして

腰を反りすぎず、丸めすぎず、ニュートラルな状態を保ちながら、
腹筋を自然と働かせた状態で常に動けるようになること

です。

これらが自然と行えるようになるだけで腰への負担は大きく減ります

実際に動きを誘導するなど介助が必要な場面では?

実際の介助では前記のような状態を保ちつつ、対象者(今回は介護される側の方)にうまく力を加えることによって動きを誘導していく必要があります。

このポイントは、

「股関節」と「お腹」に加えて、
上肢(手・腕)の使い方が非常に重要

となります。

例えば、介助量の大きな方の介助を何度も繰り返し実施していると、腰だけでなく手首や肘などを痛める方が出てきます。

このような場合、

・指先に強く力を入れて、指が対象者の身体に食い込むような力の加え方をしていたり、
・手首を強く曲げる・反るなどして手を引っ掛けていたり、

はたまた

・肘を強く曲げて、対象者の方に覆いかぶさるように上腕の力だけで持ち上げようとしていたり
していることがあります。

しかし、このような指先・手首・肘は力源として強い力を発揮させるのに適した部位ではありません

指先や肘に力を込めて(力感を感じながら)介助しているようではまだまだなのです。
(指先などでのコントロールが必要な場面はありますが、常に大きな力を発揮させるべきではありません。)

これに対し、脇やみぞおち、股関節をうまく使いこなせると、腰はもちろん、手首や肘への負担が少なくなるだけでなく今まで以上に楽に身体が使えるようになります

同時に指先や手首、肘への意識をどんどん減らしていきます。

意識するポイントを変えていくだけで、それほど頑張らなくても力は伝わるようになるのです。

最終的にはどこにも力感を感じなくなればベストですね。

力がうまく伝えられると相手もラク

さらに楽に力を伝えることができると、自分自身だけなく、伝える相手も身体への負担が小さくなるのも一つのポイントです。

介護という場面では、力を加える対象は「物」ではありません。「人」ですよね。

その力の加え方によって、恐怖感や不快感を与えてしまうと、身体を固めてさせてしまい、余計に介助者への負担も大きくなってしまうのです。

ラクな介助は、自分だけでなく相手にも優しいのです。

自分にも相手にも優しい介護を。

このように適切な身体づかいは、自分だけではなく相手を守ります。

「心遣いは身体遣いに現れる」

そんな気もします。

是非、自分にも対象者さんにも優しい身体づかいで優しい介護を実践しましょう♪

この講座がそのような介護への第一歩となれば幸いです。

滋賀県大津市石山のリハビリ整体院
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也

長時間の車の運転やデスクワーク、立ち仕事、荷物を運搬する仕事などは腰痛を発症しやすくなります。

介護の場面に関わらず、このような腰痛予防へ向けた講座をご希望の企業・団体などございましたら、是非お気軽にご連絡ください。

業務等の内容に応じた、腰痛予防のために必要な身体づかいとケアの方法をお伝えします。


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