カラダと姿勢・動きのトータルケアスタジオ カラダ Design Lab.®︎

3.「筋肉をつけること」と「強い力を発揮すること」
〜筋トレと動きの質について〜  @大津市大石

先月は筋肉というものの特徴を少し詳細にお伝えした上で、筋トレにより筋力がアップするメカニズムについての話をさせていただいた後に様々なエクササイズを実施しました。

講座風景3

様々な部位の筋肉を使うことで、それらの筋がどのような働きをし、どのような部位にどのような感覚が生じるのかを感じていただき、トレーニングの際に再現していただきたい感覚や細かな注意点をお伝えしました。

教科書的に習う筋トレとは、トレーニングを行うことでまず神経系の改善がみられ、その後筋が肥大してきて筋力がアップするというものですが、ここでいう筋力アップというものは主に単独の筋もしくは、単関節における筋力に対するものですよね。

この場合、最大筋力をアップさせる方法として主に、
1)筋繊維の肥大を引き起こすことに重点をおいた方法
2)神経系を改善させ、筋の発揮張力を100%近くまで高める方法

の2通りが挙げられます。

しかし、強い力を発揮するということに対するアプローチは、上記のような筋トレしか方法はないのでしょうか?

そうではないですね。身体の使い方で発揮出来る力を大きくアップさせることも可能です。

そのために必要な考え方として「軸」という概念が非常に重要になります。
軸という「意識」軸を身体の中に作り上げるための「身体の使い方」軸を形成させるために必要な様々な部位の意識などが実際に軸を作り上げていく中で必要になってきます。

(参考までに…→「軸」を作るということ

例えば膝の向きでも力の強さは大きく変わりますし、体幹(特に下腹部)がうまく使えているかどうかでも大きく変わります。
この動きの質に関する部分は講座の最後の方に少しだけ行ってみただけなのですが、ちょっとした意識の持ちようで身体が発揮出来る力の違いを少しは感じていただけたかな…と思います。

講座風景4


 

単関節運動によるトレーニングは実際の動作には結びつきにくい

そもそも的な話になるのですが、我々は単関節運動でのトレーニングをどうしても行いがちですが、実際の動作の中で単関節運動を行う場合といえばどのような場合が考えられるでしょうか。
(弱化した筋に対しは不可欠なアプローチであることに対しては異論はありません。今回取り組んでいただいたものの多くは単関節運動に近いものです)

…なかなか見当たらないですよね。
動作を行う際は、ほぼ全身運動に近いものばかりです。スポーツにおいてはなおさらです。

単関節運動によるトレーニングは実際の動作にはなかなか結びつきにくいのが現実です。

例えば、片脚立位で骨盤が傾いてしまうような方に対して、中臀筋(骨盤の横にある筋肉)のトレーニングをOKC(ex.側臥位での下肢挙上)・CKC(ex.サイドブリッジ)で行うだけで骨盤の傾きは修正できるでしょうか?

なかなか難しくないですか?

筋力が十分にあるのであれば、あとは片脚立位の状態で中臀筋に意識をしっかりと向けさせ機能させることが最低限必要かと思います。

全身運動の中で全身の筋収縮を如何にうまく配列させていけるか。

単関節運動でのトレーニングを行っていくのであれば、次はそれを如何に動作へ結びつけていけるかに焦点を当てなくてはなりません。
ちょうどその間を埋めるためのトレーニングの考え方が非常に重要です。

ただ目的とする動作に近い動きでトレーニングをすればよいというものでもありません。競技動作においても同様です。

その動作中の「内的」なもの(筋の収縮様式やSSC、動きの起点、意識などその他多数)に目を向けていけると、トレーニングの幅も大きく拡がっていきます。

なかなか複雑ですが、論理的な一本の道筋の上にトレーニングが配列できるとかなり心地良いですね。
結果が出ないわけがないと自惚れに近い精神状態に浸れますw

逆に結果が出なければ非常に悩みますが…


アンケート結果
・大変良かった:20人 良かった:2人 普通:0人 あまり良くなかった:0人
・わかりやすかった:15人 ちょっと難しかった:4人 ちょうどいい:0人 わかりにくかった:0人

参加者の感想(一部抜粋)
・身近な生活のために役立つトレーニングで大変良かったです。
・筋肉の構造的な動き等、その特徴を踏まえた体操の有用性が理解でき大変良かった。
・お腹周りが出てきたので、今日のお話は大変参考になりました。
・先生のお話と両面での説明がよく理解できました。
・細部にわたって親切に教えていただき、日頃の筋肉の使い方を意識していきたい。
・腹筋運動が良かったので、家でも実行していきたいです。
・よく理解できて楽しかったです。
・動かさない筋肉を動かせてとても気持ちよかった。筋肉がつけばうれしいのだが。


リハビリ整体院
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カラダデザインラボ
堤 和也