「肩が硬い」は本当に肩だけの問題なのか?

2017年3月17日 カテゴリー:新体操・体操・バレエ・フィギュアスケート 記事執筆者:堤 和也

先日、体操競技の種目の一つである『平行棒』の練習をしている際に、指導者に

「肩が硬い」


と言われて、先輩たちが実施しているストレッチを見様見真似で実施していてもなかなか改善が見られず、

「何とか肩を柔らかくしたい」


と希望の方にお越しいただきました。


しかし、
 ・肩の動きを見ていても特に硬さは認めない…

 ・立甲もできるくらいに脇・肘はうまく使えている…

 ・肩甲骨からの上肢の動きのコントロールには改善の余地があるものの、目的とする動作に強く影響を与えるほどのものではない…




肩の硬さを指摘される動作としては、

両手で平行棒をそれぞれ持っている状態から、平行棒内で身体を回転させて向きを変え、両手で片方の平行棒につかまるような動き。


さて、どこに問題があるのでしょうか?



背骨の柔軟性が極端に悪い!


こちらの方に背骨をひねるようなストレッチを実施してみると、ほとんど身体がひねれないくらいに背骨が硬いのです。

さらに背中の筋肉には常に力が入りっぱなしでカッチカチ


これでは目的とする動きがスムーズに行えなくて当然です…




肩が硬いように見えていたのは、実は背骨の硬さ。


肩の動きというと肩の最も突き出たところの動きをイメージしますよね。

肩だけで手を前に伸ばそうとするとこのような動きになります。




この動きに肩甲骨を前方へ引き出しながら手を伸ばすと、このような動き。



(少し胸椎の屈曲が加わってしまいました)



ここからさらに大きく長く腕を伸ばそうとすると…







このように胸のあたりから大きく背骨を捻る必要があるのです。



「外見的な腕の動きにくさ」つまり今回の場合では「リーチの不十分さ」を、

「形として見えやすい肩」に問題を見出して、


「肩が硬い」


と言われ、それならばと

「なんとか肩を柔らかくしよう」


としても、
なかなか変化が見られないのは当然です…



安易な言葉によるフォームなどの指導は、誤った認識を与えてしまいかねないので注意が必要ですね。




体幹を一つの塊のように硬くすることにフォーカスされがちな現在主流の体幹トレーニング



体幹の理想的な状態としては、

しっかりと固める必要のある時には固めることができ、
緩む必要がある時にはしっかりと緩ませることができること。





「固める能力」と「緩める能力」


、その『幅の広さ』が優れたパフォーマンスを発揮するために不可欠
なのです。



今回の平行棒での動きのように、全身をしなやかに動かす必要のある場面では、
【体幹の緩み】
【背骨の柔軟性】
そしてそれを【動きの中で適切にコントロールする能力】
が非常に重要になるわけですが、

体幹を固めてしまってばかりいて、このような能力が失われた状態のままになってしまっていたのです。




まずは背骨のひねりの動きを認識するところから。



様々な動きで現時点での背骨のひねりの動きの柔軟性をチェックし、さらに動きを自分自身で捉えられるように背骨への意識を高めていきましょう。





するとどの部分をひねることが得意で、どの部分が苦手かが見えてきます。


さらにその動きを自分自身の力で引き出し、コントロールすることができるようになることで、動きのなかで自然とひねりの動きが引き出されるようになりますよ。



是非そのレベルまで意識を高めて、パフォーマンスアップにつなげていきましょう!



P.S

その後、背骨の柔軟性としなやかさが獲得されることで、肩が硬いと指摘されることはなくなりました♪



カラダと姿勢・動きをデザインする。
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也

@滋賀県大津市石山



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的確にその原因を見出し、改善へと導いていきます。


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