今回は、
オスグッドになる膝への負担を減らすためのジャンプ動作
(特に着地の方法)
を動画でご紹介します。
オスグッドシュラッター病に特徴的な臨床症状
先日、新体操の練習に取り組みながら、膝の痛みを抱えた選手がお越しくださりました。
・成長期の身長の急激な伸び
・新体操でのジャンプ演技の練習頻度の増加
があり、
来店時にはオスグッド・シュラッター病の典型的な症状である、
・脛骨粗面の圧痛
・跳躍・着地動作での疼痛
・大腿四頭筋の短縮・過緊張など
を呈していた方です。
うまく身体が使えていない状態での跳躍動作は、
膝に負担をかける大きな原因!
最初の着地動作では痛みが出現していましたが、
股関節の使い方を変えるためのトレーニングを中心に行い、
自然と後半の着地動作になるように、動きの質を変えることで、
痛みが出現することなく着地ができるようになります。
新体操の演技中の着地となると、これよりもより高度な技術が要求されますが、今回はその動作の獲得へ向けた基礎・土台となる部分の習得を目指して実施したものです。
同時に、
・セルフケア・トレーニングの方法
だけでなく、
・オスグッド用のサポーターの装着の方法
(すでに使用されていたので。)
と、
・なぜオスグッドになるのか?
・膝への負担が加わるその動きと解剖学的、組織学的なメカニズムのつながり
をご説明させていただきました。
着地の何をどのように変えたのか?
ポイントは「股関節」です。
さて、今回のトレーニングで意識的に動きを引き出したのは主に「股関節」です。
まず、トレーニング実施前の着地動作を見てみると、
・股関節が開き、
・膝がつま先よりも大きく前に出て、
・重心が前方へ移動するのでカカトが地面から離れている
ことがわかります。
このようなアライメントで着地をすると、膝を中心に衝撃を吸収してしまうので、このときに最も働きやすい筋肉である大腿四頭筋に過剰な負担が加わります。
また踵が浮いてしまっていることからもわかるように、重心がかなり前方へ移動してしまっています。
これを前方へ行きすぎないように止めているのも大腿四頭筋ですね。
この、
大腿四頭筋への過剰な負担がオスグッドシュラッター病の一大要因
です。
トレーニング後の着地動作を見てみると、
・股関節が締まり、
・膝が前に出にくくなり、
・カカトが地面から離れなくなっている
ことがわかります。
このような着地動作が行えると、大腿四頭筋への負担を大きく減らすことができるのです。
働かせたい筋肉はお尻、もも裏
では大腿四頭筋ではなく、どこの筋肉を使って衝撃を吸収し身体を支えるのかというと、
お尻の筋肉
や
太もも裏(特に内側)の筋肉
の筋肉になります。
大腿四頭筋が太ももの前にあるのに対して、
真逆の位置ですね。
身体の使い方を変えるだけで、このように大きく筋肉の働かせ方を変えることができるのです。
またこのような着地動作ができると、膝への負担を減らすだけでなく、
着地後の次の動作にスムーズにつなげやすくなります。
また着地動作自体も綺麗に見えますよね。
ー追記ー
この取り組みを実施した日以降、自宅でもトレーニングを継続して実施することで、2週間近く経過した現在も痛みが出現することなくジャンプ練習に取り組めているとのことでした!
このようなご報告をいただけるのは嬉しい限りです♪
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動きを無理に修正するのではなく、
トレーニングによって自然とそのような動きが引き出されるように。
意識して動きを修正することも必要ですが、
最終的には無意識で、自然と適切な動作ができるようになることが理想です。
カラダ Design Lab.ではそのようなプロセスも大切にしています。
オスグッド・シュラッター病による痛みでお悩みの方、
動作の質までしっかりと変えていきたい方は是非ご相談くださいね。
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カラダと姿勢・動きのトータルケアスタジオ
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也
@滋賀県大津市瀬田駅前