剣道で送り足で移動する際に後ろの蹴り足(足首・膝・股関節・腰)に痛みが出現し、お悩みだった方です。
痛みが出現し始めてからの経過が長く、剣道から離れる期間だけ痛みから解放され、剣道を始めるとまた痛みが出現する…ということを繰り返しておられました。
(右から左へ)
姿勢・動作指導前では、
・つま先が外を向き膝が内を向いてしまう(この写真ではわかりにくいですが…)
・構えの姿勢だけでなく送り足の動作中でも常に骨盤を突き出すように動いてしまっている
これにより後ろ足のつま先で蹴った力は、まず膝で内側に抜け、さらに股関節・骨盤では体幹よりも前方へ抜けてしまっていることが見てとれます。
さらに、骨盤を前方へ突き出すような姿勢を取っていることで、腹部には力が入らず、後ろ足で蹴った力は骨盤で途切れ上半身は後方へ置き去りにされます。すると腰椎の前弯(反り)も動くたびに増強してしまうので腰痛の原因にもなります。
体幹の安定性が乏しいため、安定性を股関節や膝など体幹以外の部分で補うことになるのですが、股関節・膝関節のアライメントも不良であることが股関節・膝関節の痛みの出現にもつながっています。
今回、腹部・股関節周囲の機能を高められるように簡単なエクササイズを行った以外は主に姿勢の調整と意識の持ち方、動きの作り方を中心にお伝えしました。
(もちろんその前提として身体の状態について詳細に評価済みです)
(右から左へ)
重心の上下動がまだまだ大きいので、このままの状態では実際の剣道では動きが読まれてしまいやすくなってしまいますが、この身体の動きを最小限に留めながら「膝を抜く」動きを作り上げていくことで、動きを筋肉のみに頼るのではなく、重心移動によってコントロールされるより質の高い動きになっていきます。
(右から左へ)
前後での写真を比べてみると、動きだけではなく構えの姿勢の質もすでに変化しているのがよくわかりますね。
他にも課題はまだまだありそうですが、1回目の取り組みで長期間続いていた痛みは軽減し、2回目ではかなり痛み少なく動けるようになりました。さらに動きの素早さも高まっています。
このように動きの質を変えるだけで膝・股関節・腰の痛みは改善する上にスピードも向上します。足底から頭頂まで形成された軸上で各関節における筋が連動し、本来あるべき機能を発揮させることができるのです。
ー追記ー
この一ヶ月後に再びお越しいただき、1年近く悩まされ続けていた脚の痛みはほとんど出現することはなく剣道に取り組めるようになっていたことをご報告いただけました♪
→ 剣道における送り足での痛みでお悩みの方の「その後」と「嬉しいご報告」
是非、こちらも参考にしてみてください。
→【怪我をチャンスに変える! (カラダ Design Lab. for sports)】
滋賀県大津市石山のリハビリ整体院
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也
剣道での動作による痛みにお悩みの方や、
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