カラダと姿勢・動きのトータルケアスタジオ カラダ Design Lab.®︎

身長180cm未満でも【ダンクシュート】できるようになりたいあなたへ。

つい先日、身長180cm未満(176cm)の選手が、

「レイアップシュートでリングの少し上まで届くので、ダンクシュートができるようにジャンプ力をあげたい!」

というニーズに対する、トレーニングの方法について考えろ機会があったので、せっかくなのでこのブログでも私なりの考えをご紹介していきたいと思います。

少し前に、縄跳びのジャンプについてもまとめたところなのでいい機会です♪

【足関節周辺の骨折後、うまく跳べない?】失われた足首のバネを取り戻すための方法と考え方。

そもそもレイアップシュートとダンクシュートのジャンプは一緒なのか?

さて、レイアップシュートでリングに手が届けば、そのままレイアップでのジャンプの練習を繰り返してダンクシュートができるようになるのでしょうか?

私自身、小学生の頃から高校を卒業するまでの10年間バスケットボールをしていました。

先ほどのニーズと同様に私も高校時代にリングの少し上まで手が届くようにはなったのですが、それ以上のジャンプ力は得られませんでした。
(私の身長は178cm。)

振り返ってみると、レイアップシュートと同じような形でのジャンプ練習をしていただけなんですね。

今ではもっとトレーニングの方法を考えて、ジャンプ力を高めていきますが、当時は身体に詳しいはずもなかったので仕方ないかな…という感じです。

あの頃の自分にも伝えたいという気持ちを込めながら記事を進めていきます。

実際にレイアップシュートとダンクシュートの違いを見ていきましょう。

さてレイアップシュートといえばこのようなシュートですね。

ダンクシュートといえばこんな感じ。

NBAで高身長の選手が軽々と跳び上がるようなダンクシュートは、レイアップシュートの延長にあるように見えるかもしれませんが、180cm未満の選手であれば、ジャンプの直前にしゃがみこみ、垂直方向での跳躍に向けた下方への大きな反動動作が必要です。

レイアップシュートとダンクシュートはジャンプの構造が異なる!

少し専門的な話となりますが、
レイアップシュートとダンクシュートは少しジャンプの構造が異なります。

特に身長の高くない選手にとっては。

【レイアップシュート】は基本的にボードに一度バウンドさせるため、イメージとしてはボードに向かって下から上へそっとボールを置きに行くような感覚です。

【ダンクシュート】の場合、直接リングに叩きつけるようにシュートするので、ボールを放つ方向としては上から下ですね。
ですのでダンクシュートをしようとすると、少なくともリングよりもボール一つ分以上のジャンプ力が必要です。

単純なレイアップシュートでは水平方向への成分が大きく、流れるようなジャンプとなりやすいですが、背の高くない選手がダンクシュートする場合、垂直方向の成分の重要度が増します

そのため、身長が低ければ低いほどにこの垂直成分のジャンプ力を高めていくためのトレーニングが必要なのです。

高身長の選手でも垂直方向の跳躍が不十分なままで、水平方向の成分の動きが強いジャンプでダンクシュートをしようとすると、ボールのコントロールがかなり難しいのではないかと思います。

身長が高くない選手には必須となり、高身長の選手でもダンクシュートを安定させるためにも必要となるのが先ほどあげた『下方への反動動作』ですね。

ダンクシュートへ向けて飛び上がる直前の瞬間に注目してご覧になってみてください。

【ジャンプ力を高めるトレーニングについて】

上記を踏まえて、レイアップシュートのようにカットインしながらペイントエリア(台形)に入っていく際の水平方向の動きの流れを、瞬時に垂直方向に切り替え、上方への跳躍につなげる能力を高めていくことが必須となります。

なのでトレーニングとして鍛える必要のある要素としては、

・動きのベクトルを水平方向から垂直方向へ切り替える際の瞬間的な全身の抜重

  →大きな床反力をもらうため。

・床反力をしっかりと軸上で全身で受けとめるための、センタリングトレーニング

※センタリングトレーニング:身体の軸(センター)を強化していくためのJARTAトレーニングです。
  →床反力を無駄にせず、跳躍の力につなげるため。

・跳躍時の股関節・脊柱・肩甲帯を主とした反動動作(SSC)

・跳躍に関わる全身の動きの連動性

  →全身の筋腱複合体によるバネを活性化させ、それを一つの動きとして連動させるため。

の4つが大きなポイントです。

高く飛ぼうと上への意識ばかりを持ってジャンプトレーニングをするだけではなかなかジャンプ力は上がりません

高くジャンプするためにはしっかりと床からの反力をもらう必要があります。そのためにもまずは全身の力を抜いて、身体を重力方向に素早く落とすことで、床反力を最大限に発生させます。

その反力を無駄なく身体の軸(センター)で受け止め、身体のバネをしっかりと機能させながら(SSC)、それを全身で連動させ、ジャンプという動きに集約させていく必要があるのです。

※SSC:stretch shortening cycle(ストレッチショートニングサイクル)
→SSCの詳細についてはこちら(リンク)

カラダ Design Lab.では、このようにクライアントの身体に応じて、必要とされる競技能力を手に入れるためのトレーニングを実施しています。

ジャンプ力を高めて、ダンクできるようになるためのトレーニングに取り組んでみたい方は是非ご相談くださいね。

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カラダデザインラボ
堤 和也

@滋賀県大津市瀬田駅前

(2020/1/7一部修正)