先日、大津市勤労福祉センターにて視覚障害者のガイドヘルパー30名超の方々に向けて、みっちり2時間半レッスンを実施させていただきました。
ご参加くださった皆様、お疲れ様でした。
慣れない動きに、もどかしさも感じたことかと思いますが、
このような姿勢の取り方、身体の動かし方、歩き方を身につけられると日常生活や歩くといった場面での身体への負担を大きく軽減させることができます。
ガイドヘルパーをされていると、ガイド時に2万歩も歩かれることがあるそうでびっくりしましたが、それだけ自由に歩いて出掛けたいというニーズが高いということ。
実は私自身は視覚障害者との接点がほとんどなく、書籍などを通して学んだり想像するしかないので、そんな私がこのようなお話をさせていただくのは大変おこがましい気もするのですが、一つだけお伝えさせていただきたいことがあります。
視覚に障害をお持ちの方は、視覚という感覚が低下している分、他の感覚が敏感になりやすいことは多くの方の知るところかと思います。
今回様々なエクササイズを通して、今まで考えなかったようなことを頭で考え、今まで感じたこともなかったような感覚を全身で感じながら、身体全体を動かしていきましたが、目が見えないとこのような感覚も同時に研ぎ澄まされてきます。
(※エクササイズを実施するときに目を瞑り、他の感覚に意識を向けるということもいいトレーニングになります。目が見えないという状態と目の見える私たちが一時的に目を瞑る状態には、大きな違いはあるのですが…)
私たちは周囲の情報を得るのにあまりにも視覚に頼りすぎていて、目の見えない方と同じレベルまで感覚を高めていくことは難しいかもしれません。しかし、今まで感じられていなかった感覚に新たに目を向けていくことで、自分自身が敏感になるだけでなく、他人の感覚にも敏感になりやすくなります。
それは視覚障害の方の理解に大きくつながるもの、気持ちに寄り添いやすくなるものではないかと私は思います。
今回皆様の身体を通して「効率よく歩く」ということをメインテーマにお話をエクササイズをさせていただきましたが、ただ歩くだけにとどまらず、ガイドヘルパーとしての能力を身体機能の土台から高める。そのことを通して私自身も間接的ではありますが、視覚障害の方のサポートになれたのであるならこれに勝る喜びはありません。
いつまでも皆様な目の見えない多くの方の目であり続けられる、そのプロフェッショナルとして活躍しつづけられることを願っております。
どうもありがとうございました。
カラダと姿勢・動きをデザインする。
カラダ Design Lab.
カラダデザインラボ
堤 和也
@滋賀県大津市瀬田駅前